最近読んで良かったと思った本(2022年6月)
2022年6月に読んだ本
存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く キャロライン・クリアド=ペレス
多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織マシュー・サイド
「育ちがいい人」だけが知っていること 諏内えみ
生まれた時からアルデンテ 平野紗季子
そもそもこうだよ住宅設計 増田奏
現代アートとは何か 小崎哲哉
残酷な神が支配する(1) (小学館文庫) 1〜17巻 萩尾望都
王子が私をあきらめない!(1) (ARIAコミックス) 6〜8巻 アサダニッキ
特に面白かった本
これは面白かった!
重い題材なんだけど、ちょっと皮肉った文章が読みやすくしてくれていて、そういう意味でも良かった。
こちらで詳しく記事にしてます。
これもめちゃくちゃ面白かった。
実際の事例を取り上げて、いかに多様性が重要なのかというのを説明してくれている良本。
「CIAが9.11のテロを見逃したのは、多様性が欠けていたからでは?」という仮説を提示されたら、興味が湧いて読んでしまうよなぁ。
こちらで詳しく記事にしています。
図書館の棚をぶらぶら歩いて、目に止まった本。
岡本太郎先生本を読むのは初めて。
正直、文章はそんなに好きじゃなかった。ちょっと固めの文章というか、ゴツゴツした印象の文章。
だけど、地方の芸術に関する着眼点や考察が秀逸で、ページをめくるごとに考えさせられてしまった。
別に記事をまとめたいと思ったんだけど、書いてる時間がなくて断念。
柳宗悦らが主導で行った民藝運動に対する痛烈な批判部分は、ちょっと考えてしまったな。
民芸運動によって、その土地が本来持っていた民衆芸術が失われてしまったという指摘。
芸術というコンプレックスを民衆に抱かせてしまったために、心の底から湧き上がってくる素朴な動機を損なわせてしまった、ということか。
どうしたら芸術に昇華できるか、と意識してしまった時点で、もうそれは芸術ではない何かになってしまっているのかもしれない。
これはめちゃくちゃ面白かった。
文章が良い。好き。
写真も良い。
グルメ本というと、ちょっと違うかな。やっぱりフードエッセイという言葉がぴったりくる。
おいしいだけがすべてじゃないんだ、と思わせてくれる食エッセイだった。
すごくおすすめ。
こちらで詳しく書いてます。
5月に読んだ、『現代アートを殺さないために ソフトな恐怖政治と表現の自由』がめちゃくちゃ面白くて、著者の前作も読んでみた。
こちらは、タイトル通り現代アートとはなにか、というのを掘り下げた内容になっている。
この本を読めば、現代アート展に行っても、「全然わからない(泣)」ということにはならないのでは。
すごく勉強になったな。
日本における現代アートの現状は、そのまま今の日本の現状と重なって見える(悪い意味で)、というあとがきが印象的だった。
最近、ジャンルが違う本なのに、「日本、このままだとマズイよ」ってオチになっている事が多くて、日本、どんだけヤバいんだ・・・と気が滅入ってくる。
初めて読んだ椎名誠さんの本。
気軽に読めるライトエッセイで、堅苦しい本が続いていたので、小休止にぴったりだった。
基本、根が暗いので、こういうポジティブな、プラスのオーラがじゃんじゃん溢れてるエッセイを読むと、気分が上がる気がする。
行ったことない(行こうとも思わないのだけど)国のとんでもグルメが紹介されていて、衝撃だった。
猿の肉とか、ワニのさばき方とか。
椎名誠さんの他の本も読んでみたい。
私が言うまでもなく、名作だ。
あ、これは漫画です。
数年前に読んで、あらためて読み直し。
やっぱりすごい漫画だった。
自分が見ているものは、現実だろうか、非現実だろうか。
人間はみたいものしかみない、みられない。
自分が見ているものは、良かれ悪しかれ、自分によるバイアスがかかっていることを意識しないといけない。
そして、『愛』ってなんだという一貫した問いが、読者に重くのしかかってくる。
うーん。
答えはでない。
漫画。
ライトなラブコメディで、面白い。
王子の可愛さが半端ない。
王子のテンションが上がると、背景にバラが舞うんだが、それが実体となって登場人物たちの目に見えているというのが新鮮だったな。
意外と初めてみた表現な気がする。
まとめ
7月はそんなに冊数を読めなかったな。
その割には、面白い本がたくさんあって、良かった。