美術館巡りのお供本と、最近面白かった本。
美術館めぐりをしていると、移動時間がかなりあるので、本などの暇つぶしグッズは必須。
最近持ち歩いていた本がこちら↓↓
めっちゃ面白くて、あっというまに読み終えてしまった。
アート好き(というかほとんど専門家かな?)な、お二人の対談集。
原田マハさんは前に『現代アートをたのしむ 人生を豊かに変える5つの扉 (祥伝社新書 599)』という本をよんで、こちらもすごく面白かったんでした。
今回読んだ「妄想美術館」は、お二人の趣味全開で楽しかったな。
現代のアーティストよりは、印象派以前の画家がたくさん紹介されていました。
特にヤマザキマリさんの好きな画家たちが、全然聞いたこともないラインナップで、面白かった。
アントネロ・ダ・メッシーナという画家を猛烈に押してて、そんなにいいのかメッシーナ!ってなりましたね。
私が知らないだけで、有名なのかな?
美術鑑賞のモチベーションを上げてくれるので、美術館めぐりのお供に最適だったな。
お次は、最近読んだ本。
こちらもめーーーーーーちゃくちゃ、面白かった。
(このブログ、面白いしか言ってない気がする)
まだ哲学を勉強し始めたばかりなのだけど、初心者にもわかりやすいように、かなり噛み砕いて現実の例などを混じえながら、近現代思想について解説してくれている本。
噛み砕いて説明してくれているとはいっても、私には難しい部分も多々あって、あと数回は読み返して丁寧に咀嚼しないと理解できない部分もありました。
だけど、あーそっかー!と思うところもポツポツあって、それだけでも読んで良かった。
そして、次に読むべき入門書を紹介してくれているところもありがたい。
(初心者向けの哲学書を見つけるのは結構大変なんだ)
現代思想に興味ある!、でも哲学よくわからない!、という人間(私)に最適な本だった。
調べてみたら千葉雅也先生は小説も書かれているらしく、そちらもぜひ読んでみようと思った。芥川賞候補になったらしい『オーバーヒート』が気になる。
これもすっごく良かった。
読む前は、タイトルにある『問題解決』という単語を、『仕事上の問題解決』だと認識していたのだけど、読んでみたら幅広い人生における問題解決、という意味で使われているようでした。
仕事をする上で役に立ちそうな考え方についても書かれているんだけど、 私が一番印象に残ったのは、4章(196ページ)以降の内容。
ここらへんは、個々人が現代の生活においてぶち当たるであろう問題に、どう対処するのか、ということが書かれていた(ように思う)。
なので、いままさに、生きる目的すらもよくわからなくなっている私にとっては、1ページ1ページが貴重だった。
なんなら巻末の特別付録『オードリー・タンに聞く 人生が変わる悩み相談室』のなかにこんな質問があった。
Q6 生きる目的を見失ってしまいました。人は何のために生きているのでしょうか?(32歳女性)
ど直球すぎる・・・。だけど、私も聞きたかった!!
この質問に対して、オードリー氏は、こう答えていた。
A 人が生きるのは、迷うため、迷いにじっくり向き合うためです。つまり、あなたはすでに生きる意義を見出したと言えるでしょう。ですから、まずは人生の意味を見つけたことに対し、お祝いの言葉を贈ります。
実のところ、迷うのは自然なことです。
(中略)
ですがこうした状況に追い込まれたときにこそ、あなたの本当の人生の意義が姿を見せ始めるのです。
(中略)
「私にとっての人生の意義とは、迷いに向き合うことです」
涙が出そうになった。
生きる目的を見失っているのは、私もそうだ。
ほとんど死ねないから生きてるという感じだ。
しかし、そうして生きる目的を見失ってあがいていることは、決しておかしなことではなく、そもそも人生とはそういうものなんだ、そうやって自分の人生を見つけていくものなんだ、と諭されたような気になりました。
このページだけでも、本当に読んでよかった。
本書のいろんなところから、オードリー氏の哲学や宗教に対する深い知識が感じられて、最近読んだ『言葉を生きる: 考えるってどういうこと? (ちくまQブックス)』や、さっき載せた『現代思想入門 (講談社現代新書)』などと通じる部分があった。
たまたま同じ時期に読んだ本に通じる部分があると、なんだか面白いですね。
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