思ったこと、考えたこと。

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最近面白かった本と、蜷川実花展@東京都庭園美術館

 

メタバースとは何か〜「ネット上のも一つの世界」〜』岡嶋裕史

ここ最近、美術館巡りのお供に持ち歩いていた本。

あっちこっちでメタバースという単語を聴くようになったけど、はて?メタバースってなんぞや?という知識レベルだったので、読んでみた。

 

そもそもとして、私は旧フェイスブック(メタ)が開発した仮想空間をメタバースというのだと思っていたのだけど、完全に間違っていた。

まず、メタバースという概念が先にあって、そこに商機を見出したフェイスブックが社名を改定した、というのが正しい流れだったみたい。

 

メタバースが今後、どれくらい人々に受け入れられるかは全くわからないけど、いろんな会社がメタバースに商機を見出して、技術開発をしているのが現状。

 

現実世界のいろんなしがらみや、面倒な人間関係から切り離されて、自分にとって都合の良い世界が構築されたら、めちゃめちゃいいなぁ〜やりたいな〜と思ってしまった。

作者も言っているように、賛否両論はあるとしても。

 

現実世界の格差は広がるばかりだし、希望も持てないし、これからどうやって生きていけばいいんでしょうか?と、現実世界にうんざりしている人間としては、岡嶋氏が言っているような自分にとって都合の良い仮想現実空間ができたら、素晴らしいなあ〜と。

 

現実世界で生きていけない人間の逃げ場かよ・・・って非難するのは簡単だけど、現実世界に希望を見いだせない人って、結構いるんじゃなかろうか。

 

実現するかどうかはともかくとして、面白い考察の本だった。

 

 

『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』辻仁成

辻仁成氏が、息子との二人暮らしを書いたエッセイ。

なんだかんだ、辻仁成氏の本を読むのはこれが初めてかも。

 

最近、フェミニズム系の本ばかり読んでいたせいか、男性不振になりそうだったのだけど、このエッセイのおかげで良い意味で中和できた。

 

父と息子の二人暮らしって、ものすごく殺伐としてそうだなーって思ってたんだけど、全然そんなことはなくて、それは辻氏の視線が優しいってこともあるだろうし、加えて日々の食事の影響が大きい気がした。

 

辻氏が料理好きじゃなかったら、もっともっと殺伐とした家庭になっていたんじゃないかな、と思ったんですよね。

辻氏も、息子さんも、離婚という経験が精神的にものすごく重くのしかかっていて、どこか悲しさもあるエッセイだったんだけど、それでも二人がなんとか家族という形態を続けてこれたのは、辻氏の料理があったからじゃないかな〜と思った。

 

家族が作ったご飯を食べるって、家族を家族たらしめる何かがあるのかもしれない。

 

あと、辻氏と息子さんの会話で、こんなのがあった。

↓↓↓

辻氏:「君さ、友だちと何話してるの?」

息子:「何って、どういうこと?」

辻氏:「何についてそんなに連絡が来るの?」

息子:「パパ、友だちと会話するのに、何、話すとか、主題がないとダメなの?」

辻氏:「へ?」

息子:「友だちなんだから、なんでもないことを話すんだよ。パパが友だちいないのは、なんでもないことを話す相手がいないってことでしょ? 単純に。友だちというものの敷居を自分から高くしている人間なんだよ、パパは昔から」

 

息子さんの回答が、すごいな、と。

まだ10代なのに、ものすごく達観しているな、と思ってしまった。

 

なんでもないことを話せる友だちって、本当に貴重。

なんでもないことって、家族としか話せなくなっている人は結構多い気がする。

私もそんな感じになっている。

 

家族とは別に、なんでもないことを普通に話せる友だちって、大切だし、貴重だな〜と。友だち、大切にしよーとあらためて思わされました。

ありがとう、息子さん。

 

東京都庭園美術館で開催中の蜷川実花展に行ってきました。

会期が9月4日までなので、慌てて参加。

www.teien-art-museum.ne.jp

蜷川実花といったら、極彩色!というイメージだったのだけど、今回の展示はそれが少し和らいでいた印象。

展示の最後に、蜷川実花氏へのインタビュー映像があって、そこで『今回は光に興味があって』というようなことをおっしゃっていて、そういう影響もあったのかもしれない。

 

あと、インタビューでもおっしゃっていたけど、写真の花はどれも人工的に植えられた・造られた花が多くて、植物(自然)を撮っているのに、どこか人工的な印象があったのは、そういうところなのかもなぁと。

 

花そのものの美しさというよりは、花の色や形、色のコントラスト、自然が作り出す模様、そいういうのが印象に残った展示だった。

 

新館で放映されていた、映像作品が本当にきれいで、これが一番好きだったな。

 

美術館のあとのランチ。

ランチをどこにするのかは、事前にめっーーーちゃ調べてから行くんだけど、あたりかはずれか、いつもドキドキ・・・。

 

tabelog.com

ラザニアが人気のイタリアン。

結果はあたりだった〜!良かった〜!

ラザニアは、熱々なのと、怒涛のホワイトソースが最高だった。

 

デザートのパンナコッタ。

バニラビーンズが入っていて、おいしー!

サラダ、メイン、デザート、カフェで1300円なので、お手頃なのも嬉しい。

東京都庭園美術館から行くと、10分くらい歩くのだけど、ここはまた行こう。

 

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