「エゴン・シーレ展」@東京都美術館に行ってきました。独特の人体表現が面白い。
いつだったかに行ったクリムト展で、初めてエゴン・シーレの絵を観て、すごくいいなぁ〜と思っていたので、嬉しい企画展でした。
事前の予習がてら、↑こちらの本を読んでから観に行きました。
薄い本なので、1時間〜2時間で読めました。
エゴン・シーレの概要を知るにはちょうど良い本だったな。
ただ、当時のアカデミズムに反抗して、クリムトなどの分離派の影響を受けつつ、独自の路線を歩んでいった、というのはわかっても、そもそも当時のアカデミズムがどういうものだったのか、分離派とは?、クリムトとは?、等々詳しくは深堀りされていないので、詳しく知りたい場合にはもっと別の本を読まないとダメそうです。
あと、哲学的な話とか、精神分析的な話も出てきていて、そこらへんの基礎知識が薄いために、理解が難しいところがあって、もっと勉強しないとアカンと思いました。
まぁ、何でも勉強ですね。
エゴン・シーレは自画像を多く描いた作家らしいのだけど、自画像以外の風景画や植物画なども個人的にはすごく好きでした。
自画像はポスターになっているだけあっって、迫力がすごく、人体の線の描き方とか、肌の色使いとか、個性的で面白かった。
あと、単純に自分一人を描いた自画像ではなくて、誰かとの関係性の中での自分を描いているものも多くて、母親と自分、女性と自分、師匠(クリムト)と自分、など、「自分」の探求がすごい。
10代で、こういうことを考える人って、どういう脳みそしてるんですかね?
凡人にはわからない境地だ。
「自分」と「自分」が描かれているものもあって、上記の本では「見る自己」と「見られる自己」という表現がされていたのだけど、この「自己」ってよくよく考えると結構難しい。
スペイン風邪にかかって、28歳で亡くなってしまったらしいのだけど、せめてあと10年生きていれば!と思わずにはいられなかったな・・・。
かなり独特な絵柄なので、好みは分かれそうですが、ハマる人はハマるんではなかろうかと思います。
展示は令和5年4月9日(日)までなので、気になる方はお早めに!