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「フィリップ・コルバート展」@軽井沢ニューアートミュージアム

knam.jp

 


先日、軽井沢旅行に行きまして、軽井沢ニューアートミュージアムで開催中のフィリップ・コルバート展に行ってきました。

 

初めて行った美術館だったんだけど、入り口を抜けると、廊下上の吹き抜け空間があって、ここがすごく良い雰囲気だった。

1階は、本・雑貨・アート作品・などの物販スペースと受付、2階が特別展の会場。

本棚の間には椅子もあって、本を観たり休んだりできるようになっていて、天井が高いお陰で、狭くは感じないのに、平面的な視界は遮られるところが落ち着けそうで良かった。

 

今回メインの「フィリップ・コルバート展」は2階で開催中。

かなりポップな絵柄で、正直全く好みではないタイプの絵だったんだけど、作者の制作意図を読んだら、色々考えさせられて、結構楽しく鑑賞してしまった。

美術史上の有名な作品が、色んな所に紛れ込んでいて、それが何を意味しているのかを拾い切ることはできなったんだけど、例えば右上の写真なんかは、マルセル・デュシャンの「泉」と、フィリップ本人を表しているロブスターが描かれている。

これ、一瞬何を描いているのかな〜と思ったんだけど、デュシャンの泉がまるで首輪のように見えてきて、現代アートデュシャンの切っても切れない関係を考えると、妙に感慨深い絵に見えてしまった。

こちらは立体作品。

2.5mくらいあったかな。

現代においてテクノロジーはすでに宗教になっている、という考えのもと作られた作品。

デスクトップやら、スマホやらに磔にされたフィリップをみると、現代を皮肉っている作品なのか、むしろテクノロジー讃歌的な作品なのか・・。

別の映像作品でもこのアイディアが利用されていて、その中ではフィリップが磔を破って、自由になる描写があるんですよね。それがまた意味深で、うーん・・・と。

 

こんな感じで、一つ一つ意味深な作品が並んでいるので、そんなに作品数があったわけではないのに、1時間〜くらいは観てたかな。

駅からもそんなに遠くないので、軽井沢に行った際にはまた行きたい美術館になりました。